おかもととかさ先生の連載作品「いじわるお兄ちゃん」の最新話が読めるKissは、毎月25日に発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
11話 3巻 EKiss 2024年11月号
出版社 講談社/2024年9月25日 発売
桃色ヘヴン! / 1~3巻 -今だけ無料-
2023年1月1日まで
『妄想と現実。 そのあいだを いったりきたりして』
『あたしは生きている。』
「ありがとうございました――。」
「………」
『椎名 桃子。 うら若き乙女な17歳。』
「………」
「エロチカ教師…」
『傍から見れば ふつーの女子高生―――――――』
「エロチカ…」
「ハア…」
「…つぼみ…」
「お客様っ!?」
『…に見えるけど』
『それは表のカオ。』
「ただいま――。」
「姉ちゃん!! どこ 寄り道してたんだよ!!」
「康太。」
「ちょっと本屋に…」
「も――っ いいから早く仕事しなよ!! あしたまでなんだろ!?」
「ハイ…」
(わが弟ながら よくできた子だ……)
『あたしの裏のカオ――。』
『それは……』
『「愛原ジョージ」という名の』
『官能小説家なのだ。』
『ふつうの女子高生のあたしが 官能小説を書く理由(ワケ)。』
『それは 数年まえに亡くなった あたしの父にある。』
『父は その世界では有名な官能小説家だった』
『ペンネームは 愛原ジョージ。』
『そう―――。 あたしは今 亡き父の代わり……』
『ゴーストライターとして 小説を書いている。』
『きっかけは切実なモノだった――。』
〔父の… 書きかけの原稿……?〕
〔半分まで できあがってるんです――――。〕
〔そこで ご相談なんですが……………〕
〔桃子さん―――。 先生の代わりに 続きを書いていただけませんか?〕
〔あなたの文才は つねづね 先生からよく聞かされていました――――。〕
〔今回だけ…… 亡くなったことは伏せてですね―――〕
〔原稿料や印税も入ることですし――――〕
『父はとても家族思いの いい父親だった。』
『でも あたしたちに たくさんの愛情をくれていた反面――』
『とても金遣いが荒く 女遊びが激しい人で 生活は苦しかった。』
『父が急死したあと 残っていたのは借金の山。』
『生命保険も わずかなもので 借金返済の足しにもならず ちょうど体の弱い母も入院し 途方に暮れていた時だった。』
「姉ちゃん ごはん できたよ」
「はーい」
『あたしは わらにもすがる思いで 書くことを決めた。』
『幸いにも 小説は反響もあって―――――― 流れで今に至っている。』
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