かくりよの宿飯　最新話 / 49話

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ゴッ

「～～～…」

ズルズルズル‥

「鈴里！？」

「もー バカ はりきって徹夜なんてするから…」

「あー ねぇ お兄さん この子 医務室 連れてってくんない？」

「…………」

「は？ オレ？」

「ほかに いないっしょ」

『なんなんだよ オレだって これから模試だってのに』

フワッ

『でも』

『やたら いいにおいするな』

ドサッ‥

（肌白っ）

「…ん」

「ごめ…」

「…ね…」

『今 思えば』

『この時だ オレがオチたのは』

『理由なんて わからない ただ』

『全身にキタんだ　　この子だって』

「…は？」

「わりぃ 杏輔 父さん 事業で失敗しちまってな」

「借金返すまで 自分の学費を 自分でまかなってくれるか」

『マジか』

「授業料？　　塾の月謝！？　　夏期講習代に 毎日の昼食代……！？」

『そんな金ね――し！！』

「ダメだなー 親父さん　欲かいちゃ」

「ムッ　…でもまあ すぐ取り戻せる程度ですから」

「つっても 西高　　バイトすりゃ１週間停学だしなあ」

「そんなんで おまえ ほんとに うちの医学部 受けられんの？」

「受けますよ　　手に職つけて 安定の将来 手に入れたいすから」

『なんとか しないとな』

『西高生(オレ)だって バレないで 稼げたらいいんだけど…』

「……」

『ダメもとだな』

「では 明日から よろしくお願いします」

「えっ 採用ですか！？」

「ええ」

『他人になりすまして 仕事をもらってしまった』

（これでいいのか 日本…）

「それ ダメでしょー」

（聖カレン女子の制服…）

『あの子と同じ』

〔『鈴里！？』〕

（スズリ…）

『またいつか』

『会えるかな』

「橘 鈴里です よろしくお願いしまーす」

「…………」

「清水さんは 高段大の文学部に通われてるんですって？」

『…会えた』

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