安斎かりん先生の連載作品「顔だけじゃ好きになりません」の最新話が読める花とゆめは、毎月5日と20日に発売です
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もくじ
70話 14巻 花とゆめ 2024年24号
出版社 白泉社/2024年11月20日 発売
偽りのフレイヤ / 1~4巻 -今だけ無料-
2022年2月17日まで
幼き光よ 夜を照らせ
それは偽りの星
されど 輝きは真実
むかしむかし 北の大国シグルズは まわりの国々を力で支配し
小国テュールは土地と民を じりじりと奪われつつありました――
ここはテュール王国
緑なす森と穏やかな海に彩られた 美しい国
「お前また あの危ねえ崖に行ってたのか!?」
「フレイヤ」
「ご」
「ごめんなさい ジェットさん…」
「大人しいくせに はしっこいし 妙な所 大胆で… お前 一部で「控え目なサル」って言われてんぞ?」
「えへへ そんな…」
「いや あんま ほめてねえから」
「お母さんの薬草 あそこにしかなくて…」
「まあなぁ」
「よし待ってな すぐスープにしてやる」
「おおい ジェット…」
「おっ フレイヤ 丁度良かった お母さんに魚も食わせてやんな!」
「お、薬草か 今度俺も手伝ってやろう」
「ありがとうござ…」
「あっ」
「わ、私 ふきんとか洗ってくるので! ごゆっくり!」
「従業員 泣かさないでくれ おっさん共」
「本当 泣き虫フレイヤだなあ」
「スカディの娘と思えないよ」
「あ」
「スカディ… また倒れたって?」
「大丈夫かなぁ 心配だなぁ…」
「バァカ 大丈夫に決まってんだろが」
(うん)
(大丈夫)
(大丈夫)
『ここは お母さんの故郷 テナ村』
『十二年前 街で体を壊し 四歳の私を連れ 出戻ってきたお母さんを』
『村の皆で支えてくれています』
「そう言や聞いたか? 隣村がシグルズに奪われたって」
「シグルズに奪われた地の民は奴隷同然」
「特に隣村の監督官は 残酷で非道な男と聞く」
「見せしめに首を落とされた遺体も見た 恐ろしいよ…」
「この村は大丈夫だろうか」
「しっかりしろぉ!!」
「俺達で 病気のスカディとフレイヤ守るって決めたろが! 腹ァくくれ!!」
「そ、そうだな!」
(は!)
(泣くな!!)
『この村は こんなに優しい なのに』
『日毎やせていくお母さんを見るのが』
(泣かない)
『村を包む不穏な空気が』
(泣かない)
『怖くて 心細くて』
『こんな時――』
『「二人」がいてくれたら』
『会いたい』
「フレイヤ」
「元気だったか フレイヤ」
「ただいま」
「アーロン!」
「アレクシス!」
「おかえり… おかえりなさい…!」
「相変わらず泣いてるなぁ フレイヤ」
「泣いたって良い事ないぞ…」
『幼い頃から ずっとそばにいた』
『大切な私の幼なじみ――…』
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