広田奈都美さんの連載作品「彼の香りと私の匂い」の最新話が読めるラブシルキーは、最終金曜?に発売です!
もくじ
65話 17巻 Love Silky Vol.142
出版社 白泉社/2024年10月25日 発売
星の瞳のシルエット / 1~3巻 -今だけ無料-
2024年1月7日まで
「は――っ寒い! ずいぶんおそくなっちゃったわね」
「ホーント長い委員会だった!」
「わ…あ みて! きれいな星空!!」
「ねえ あの明るい星 なんていうのかしら」
「シリウスよ」
「全天(そら)でいちばん明るい星」
『遠いシリウスの』
『星のかけら』
「あっ ここにもシリウス!」
「わーい100円玉だ」
「あたしも下むいて歩こ」
「も―――っ 夢がないんだから」
「いってきま――す!」
「きょうは忘れものないの 香澄!?」
「うん なーい!」
「あっ」
「スケッチブック忘れた~~~っ!!」
『あ――あ あたしって』
『なんかひとつ かならず忘れるのよねえ』
「いってきます」
「あら またお手紙はいってる」
「まあ “新作ケーキのご案内”だって」
「いってきま――すっ!!」
「司 ごはんは!?」
「いい! 遅刻する!!」
「沙樹 朝ごはん…」
「くわえてく!」
バタン バタン
だだだだだっ
「沙樹っ!」
「なによ 遊び人!」
「パン はんぶんくれ!」
「や――よ どーせまた寝坊したんでしょ!」
「おまえだって食ってるヒマなかったくせに」
「わ~~っ 遅刻する!!」
「香澄――っ 真理子!」
「おっはよう!」
「あはっ きたきた 沙樹ちゃん 司くん!」
「いいわねぇ 学園のアイドルといっしょにご登校?」
「迷惑よ めーわく!」
バサバサッ
「すっごーい!」
「あいかわらずモテますこと」
「いや―― きょうはちょっとおおいかな」
「まーったく どこがいいんだか あのケーハク男の」
「ほんっとにモノずきのおおい学校!」
「司くん なんたって顔がいいから」
「ねえねえ 香澄ちゃん 沙樹ちゃん」
「そのうれしそうな顔は またケーキだろ」
「そうなの! みてみて 駅前のケーキ屋さん 新作3点だって!」
「へーえ おいしそうねえ」
「真理子ってば ほんっとケーキには目がないんだから 太るわよ!」
「沙樹ちゃんてば気にしてることを…」
「恋でもすればダイエットしようって気にもなるだろーけど」
「まあ あんたのばあい はっきりいって」
「色気より食い気ね!」
「ひっどぉ~~い あたしにだってちゃんとすきな人が……」
「「できたのっ!?」」
「えへへ まあ……」
「だれよ だれ どこのだれ!?」
「うん でも きっとしらないよ 校舎ちがうもん」
「だれなの? 真理子ってば」
「え~~っ いえないよぉ でも……いっちゃおかな」
「あのね…1組の久住くん きゃ~~ん いっちゃったぁ♡」
「久住くんて ……ああ あの司のアホとおなじ弓道部の……」
「へぇー しらないなぁ あたし」
「久住智史くんていうの こんど教えてあげるね 香澄ちゃん」
「うん」
「かっこいいのよぉ もーあたし ぜったいぜったいあの人じゃなきゃだめ!」
「すごいほれこみようねえ」
「そうね 真理子にしては いい男をえらんだわね」
「きゃ――っ沙樹ちゃん ホントにそう思う!?」
『幸せそう 真理子』
『ほんとにすきなんだな』
『すきな人――――か』
『気がつくと』
『まわりはみんな そわそわ わくわく』
『あの人がすき この人がすき 毎日ドキドキ きらめいて』
『14歳――――そうね』
『憧れ とか 恋 とか 片想い………とか』
『そんなことばが』
『いつのまにか もう』
『似合うときになったんだな』
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