ウチで、お茶でも。、最終話 完結2巻 感想
※ネタバレ注意です※
いちえのお母さんと内家のお父さんが仲良くツーショットで収まっている写真が発見され、内兄弟といちえはとても動揺しています。
とくに竹弘はようやくお互いの恋心を意識し、通じ合い出した矢先の事で冷静になりつつも不安そうな様子です。
どうなるのかとハラハラしたのも束の間、早々にお父さんの会社へ梅久を筆頭に確認しに行ったところ、いちえのお母さんと内家のお父さんは一瞬だけ交際したもののすぐに別れていた為、例の写真は別れた直後にほんの一瞬の思い出として撮影した写真なだけで、いちえとの血縁関係などは一切無いことが分かりました。
やっと竹弘との恋に進展が、と思った矢先の血縁疑惑騒動にハラハラびっくりしましたが、なんともあっさりした解決でした。
そして問題が1つ解決したところで次の問題が発生します。
竹弘は兼ねてからの夢である絵本作家へなる為に、美大への進学を希望していることをお父さんへ話しに行きます。
ですが予想通り反対され、話は平行線のまま終了です。
あまりにも淡々と話を進めるお父さんが怖いのも見どころですが、竹弘が「反対されればされるほど逆に燃える」と煽って退席する姿がなんともカッコイイんです!
そんなクールな竹弘を見て、お父さんは呆気にとられた様子です。
そして、社長室から出た竹弘と入れ違いに梅久が入り、呆気に取られていたお父さんのぼやきを聞きながら梅久はいちえの話をお父さんへ聞かせます。
いちえの存在とお茶のお陰でとても和やかな時間を兄弟で過ごせている事を伝えると、お父さんは静かにいちえの母との交際を回想しながら家を買った時の心境に思いを巡らせ、感慨にふけます。
その回想でいちえのお母さんが若い頃、大きな家建てて家族みんな仲良く暮らすのが夢だという事や、内家の家族みんなも一緒に住めるほど大きな家を建てるから、一緒に住んだらいいと提案していた事などが明かされます。
そしてツーショット写真の経緯もここで明かされました。
そんな会話をした相手の家が売りに出ていたのを目にして、内家のお父さんは購入を決めたような描写です。
そんな回想をしながら、お父さんはいちえのお母さんの言った通り、内家の兄弟があの家へ住むようになってから仲良くなった事を心の中で受け止めていました。
そうして場面は変わり、いちえと竹弘が自宅の縁側で話込んでいます。
お父さんへ話した際に感じたプレッシャーについてや、今後の活動に伴うプレッシャーをいちえに話し、いちえはそれを聞いて自分は竹弘を応援していると明言します。
縁側でそんな会話をする2人にほっこりする胸キュンなシーンです。
そして竹弘はいちえに絵を褒められた時のことを回想します。
美術展での受賞を機にはじめてお父さんへ夢を打ち明けた際、賞状は床へと投げられ、あっけなく「くだらない」と自身の夢を切り捨てられた失意の時、偶然通りかかって「好きな絵」だと自身の絵をいちえに褒められた事で救われた気持ちになった事を思い出していました。
そしていちえが行き倒れていた日、今度は自分がいちえを助けたいと思った事を思い返して、そのままいちえへ告白します。
竹弘はストレートに「好きだよ」といちえに伝え、これまでの日々への感謝を口にしながらいちえへ近づき、キスをしようと頰に手を添え唇を近づけた瞬間、蘭丸の意図しない乱入によってキスの流れは未遂のまま終了します。
部屋には菊長もいたようです。
そこへ梅久も帰宅して賑やかな雰囲気に。
ストレートな告白とキスの流れにドキドキが最高潮、やっと竹弘といちえが結ばれる!と思った瞬間なのにまさかの未遂で終了(笑)
兄弟全員集合で恥ずかしくなったいちえはお茶を提案し、笑顔の大円団でした。
ドキドキMAXのハッピーエンドには先が続く雰囲気と余韻もしっかり残されています。
それでいてこれまでの伏線をしっかり回収されたスッキリとした読み味の最終話でした。