おいしい香りは君から 12話 / 最新刊　【無料 ネタバレ あらすじ】

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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2023年12月7日まで

『鴛田もか ３４歳　　夫も同い年の結婚４年目』

『そろそろ子供が欲しいです』

「陽性反応が出た…」

「…排卵検査薬の」

『だから きょうは夫とセックスする日です』

（今月こそ授かりたいなぁー…）

「あー…っと それはちょっとわかりませんね…」

「いえ… 開発環境ではエラーは再現しませんでした」

「あ はい いまＶＰＮで見れてます 開発系は」

「それは本番系のログを見ないとなんとも…　　あ…！ いえいえ！ 大丈夫です」

「こちらこそ ご不便をおかけいたしまして…」

『――… 私の夫の正臣は…』

『――…とても顔がいい』

「では これから御社に伺いますので　　はーい よろしくお願いしまーす…」

『見ているこっちまで心が明るく…』

「あンの　　ドチンポ野郎～」

「なんでもかんでも俺に投げりゃ済むと思いやがって～」

「もか… おれ ちょっとお客さんトコ行ってくるわ」

「え… いまから？」

「祝日だよ？」

<<一日中 空が晴れわたり>>

<<絶好の行楽日和となるでしょう>>

「うん　しってるよ？ しってるけど…」

『しまった』

「頼まれたらイヤとは言えないよ～」

『夫の仕事はシステムエンジニア』

『休日出勤もよくあることで――…　　つまり とても疲れています』

「あ」

『「きょうは排卵(タイミング)の日」だよって』

（…言いそびれちゃった）

（まあ 帰ってきてからでも大丈夫か）

頼まれたらイヤとは言えないよ～

『正臣(おっと)は優しいから 頼めば いつでもしてくれる――…』

『そういえば』

『彼のほうから求めてきたのは――…』

『いつが最後だったっけ……？』

「いやいやいや　…だから忙しいのよ 正臣は！ 私と違って！」

『私は結婚して正社員を辞め…　　単発で家事代行のバイトをしています』

『バイトもない 正臣もいない 日曜の午後』

『なんとなく気持ちが くさくさしたときは―…』

『そうじに限る』

『そうじは善きものだ……』

『無心になれて 心が晴れて ついでに部屋もキレイになる』

「はぁ すっきり」

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