月島くんの殺し方　最終回 / 結末

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『俺、篠原成智(しのはらなち)は、』

『ノリだけの男。』

『それなりに高校生活を楽しんでる。』

『一方 滝沢優凛(たきざわゆうり)は、』

『一匹狼。』

『媚びない彼女もまた、高校生活をエンジョイしてると思う。』

『そんな…』

『決して交わることのない立場の、』

『俺と、』

『優凛は――…』

『みんなの知らないところで、』

『交わりまくっている。』

「見ろよ これを。」

「おおっっ！」

「例の同中の子と付き合えたんだー。」

「卒業して２か月…　　諦めずにメッセージ やり取りし続けて、よかったぜ…」

「でも遠距離 大変だねぇ。」

「なァ…」

「遠距離じゃねぇ、高校 違うだけ！」

「おいっ。」

「俺にも見せろよ。」

「見せません。」

「健太ー、心狭い男は嫌われるよ。」

「元カノくらい 見せてやんなよー。」

「そうそう、」

「付き合ってたってゆっても １か月くらいだし。」

「あ、　おい！」

「キミたちは知らないだろうけど！」

「こいつの中学時代、半端ないから！」

「俺はこいつに…　　密かにいいな～なんて思ってた 佐藤さんを取られ、」

「そして このカオリちゃんを取られた！」

「女とあらば 見境なく付き合うから！　　二人とも気を付けなよね！」

「でもさー…」

「そういうけど 篠原君、今 彼女いないんでしょ？」

「そーなの。」

「俺はおまえが本当に篠か、疑ってるよ。」

「だったらさぁ、私と付き合ってみる！？　　実は入学式のときから いいなって思ってた。」

「そーだなぁ、付き…」

「おいおいおい…」

「合う！」

「合うんかい！！」

「って、今までの俺なら言ってたんだけど やめとく。」

「え。」

「篠原ー。」

「へーい？」

「これ勝木に返しといてくれない？」

「わかった。」

「勝木ィ、これ。」

「あ、サンキュ。」

「篠原ー、今度の土曜 空いてる？」

「篠原ー。」

「結城さん、充電器 貸してくれて ありがと！」

「う… ううん…」

『高校に入学して２か月。』

『仲いいメンバーは できたし、』

「高木っ。」

「う、　んっ。」

『クラスの奴とは ほとんど気軽に話せる仲になった。』

『だけど、』

『彼女 ――滝沢優凛さんとだけは、』

『話すどころか 目も合わせたことがない。』

（なんか… 彼女の視線を逸らさせちゃうの、　悪い気がするんだよね。）

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