婚約者は、私の妹に恋をする　最新話 / 23話

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「キリア」

「侯爵家で幼なじみの男女は必ず結婚しなきゃいけないのよ」

「えっ…」　カアア

『私のキリア』

『かわいい 私だけのキリア』

『キリアを手に入れるためなら』

『私はどんなウソだってつくわ』

『大国トルバキア』

『地方貴族の特色も華やかで とても活力のある国である』

『私はナタリア １６歳』

『バルディーニ家の侯爵令嬢』

「ナタリア様よ！ 今日もなんて美しいの…！！」

「頭も良くて品行方正…　　王室からも婚姻の話がつきないなんて うらやましすぎますわ！」

『私は今 トルバキア王国で　　お嫁さんにしたいご令嬢 ナンバーワンなのであります』

『…しかし』

『そんな超優良物件の私にも 表には出せないカオがあって――』

じいい～

「ナタリア様　　またコンカース家の領地に… 危険ですから帰りましょう！」

じ―――っ　「シッ」

「この国境周辺はいつ蛮族におそわれるか わからないんですから」

おお！

「キリアの勝ちだ！！」

わぁ…

「やっぱキリアは つえーなあ！」

「お前らが弱いんだよ」

「まあっ コンカース家のキリア様　　ますます下民と区別がつかなくなってますわね…！！」　なんて野蛮なっ

（キリア…♡ どんどん かっこよくなっていく…♡）

『私とキリアは幼なじみ』

『バルディーニ家とコンカース家は互いに侯爵家で 私と１歳下のキリアは家族ぐるみで付き合っていたが』

『王室から国境の警備を任せられている家柄か キリアは年々たくましくなり…』

「キャー！　キリア様！！」

はっ

『キリアがどんどんモテモテに…！！』　ぐぬぬ

『私も手をうたねば！』

ザザッ

「ナタリア様！？」

「キリア」

「ナタリア」

「ごきげんよう　　ちょっと近くを通ったものだから」

「この辺りは優等生のあんたがウロつくとこじゃないだろ」

「あら 私は平気よ キリア」

『心配してくれてるのね～！！』

「あら あなた国中から縁談がきてるんでしょ？」

「なぜいつもキリア様に会いに来るの～？」

「そうよ ここはあなたが来るようなところじゃないわよ？」

『この女狐ども』

「？」

『私がただの幼なじみじゃないこと見せつけてやるわ！！』

「キリア」

「私の言いつけを忘れてるみたいね」

「え　　何だっけ」

「侯爵家以外の女にベタベタされたら　　鼻フックで追い払わなければいけないって！！」

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