甘くなるまで待てません　最終回 / 結末　【無料 ネタバレ あらすじ】

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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2022年4月1日まで

『臼井 幸』

『後先考えない両親から与えられた この名前…』

『彼女は予想通り クラスの男子からテンプレ通りのアダ名で呼ばれ　　同情心からか 女子には気をつかわれる』

『学生時代のアルバムは 撮影日に限って 全て病欠』

『遠足では 先生に忘れられ 帰りのバスに置いていかれ』

『ドッジボールでは いつも最後まで残ってしまい みんなのマトにされ』

『初めてできた恋人にも』

「…ごめん 他に好きな子できた」

「そっかー　　じゃあ…」

「仕方ないよね」

『そして現在――…』

『臼井 幸27歳』

（うーん １週間分 足りるかな）

『彼女は 全てにおいて あきらめていた』

（明日は金曜… そしたら休み…）

『彼女の座右の銘『人生 期待したら負け』』

『何も期待せず あきらめていれば 怒りも悲しみも生じない』

（明日はオムライス弁当にしよう）

『そう思っていた』

「まったく 源導さんは おっちょこちょいだよねぇ」

「こらっ 唐丸くん」

「源導さん 血 止まりました？」

「まだ止まらない…」

「キリッとして言わないでください」

「すいません 僕がバンソコ常備しとかなかったから」

「いや 源導さんは 小木さんに甘えすぎっ」

「バンソコの常備も 指を切ることも うっかりだ」

「しかも大の男が 夜道ひとりで歩くの こわいとかさ～」

「だって 何かあったら…」

「いやいや 最近はどこも物騒だからね」

「ホラー映画なんて」

「もう 絶対見ない」

「唐丸くんは 明日大学でしょ？ 時間大丈夫？」

「あーオレんち 歩いて50分くらいなんで平気っスー」

「いらっしゃいませ――」

「すげー そんなごはんで元気でるの？」

『な』

『なに この人…っ』

「どうしたの？」

「いやー…」

「なんでもないっス」

「バンソコ買ったよー」

（おせっかい！！　　他人の買い物 のぞき見るなんて サイテーっ）

（しかも 食生活にまで文句言うなんて 母親か！！）

（まあたしかに 誇れるような食生活ではないけど）

「はるさめスープも おにぎりも あきたなー…　　もう あのコンビニのお弁当も全種類 食べたしなあ…」

「昔はもっと…」

『いつからだろう』

『食べることが 楽しくなくなったのは』

『いつから――…』

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