ヤクザのおべんとう　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『人生で 一番幸せだった 一年間』

『血は繋がっていないけど 大好きな家族だった』

『義兄ちゃんの周りには いつもたくさんの動物が集まってきた』

「にいちゃんっ！」

「にいちゃん ひよりを助けて！　カラスに つつかれてたっ」

大声出すな！　　わしゃ　わしゃ

「わわっ　ごめんなさい でも！」

「ここ以外にも どこか痛いのか？」

く―～ん…

「ああ…」

くう…

「わかった」

『義兄ちゃんは 動物達と話していた』

「小陽！ 病院に行くぞ」

「うん！」

く～んっ

「どういたしまして！」

へへっ

『僕も動物と話ができた！』

『できたような気が…するんだけどな』

うーん…　たぶん…

「６年ぶりか」

「歩いて来れる所だったんだ…」

「死んだお母さんも 義兄ちゃ…　あっ･･」

「真樹さんには会いたいって言ってたよね」

「ねえ！　ひより 真樹さんに連絡先聞いてもいいと思う？」

もふ　もふ

「ラインとか… やってるかな？」

「これっきりには したくないんだ　　ひよりも そう思うだろ？」

「な？」

「なぁ…って」

むにっ

「あ―――～…　……うん 話せないよな」

カー…

「真樹さんと一緒だったら」

「あの時聞こえた 動物達(ひよりたち)の声が聞こえるとか… ないかなぁ？」

きゅ～ん

「ひより？」

ドス！

ふぅ――っ

「どうした？ 疲れちゃったか？」

よし　よーし　　わし　わし

ガラ･･

「小陽！ ひより！」

「いつまで庭先にいるつもりだ　早く入れ」

「真樹さん！」

見られてたっ

「ひよりは もう中学生か　　大きくなったな」

ちっ

わしゃ　わしゃ

「小陽もまだ生きていたか～　わりと長生きだな」

「あ…あの 僕が小陽で 犬がひよりだよ」

わしゃあ…

「……………そうだったな」

「犬がひより… 犬っぽいのが小陽…」

ブツ　ブツ

『変わってないな』

おじゃまします！

ペタ

「わっ？」

ペタ　ペタ

「たぬき？」

「いや アライグマ　たぬきは夕方来る。」

よっ

にゅっ

「ちょっ　ちょっと…」

「こ…この子達 全員飼ってるの？　昔より増えてない？」

「いや 勝手に入ってきて 適当に寛いでいくだけだ　　近所で飼われているらしい」

「寛いでいくって…」

「小陽 コーヒー飲むか？」

「あっ う…うん！」

『真樹さんと僕は 連れ子同士で』

『お母さんとお義父さんが結婚していた一年間だけ　　この家で一緒に暮らしていた』

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