田中まい先生の連載作品「妖怪学校の先生はじめました!」の最新話が読める月刊Gファンタジーは、毎月18日に発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
117話 18巻 Gファンタジー 2024年10月号
出版社 スクウェア・エニックス/2024年9月18日 発売
バラ色の明日 / 1&2巻 -今だけ無料-
2022年7月7日まで
『どこいくの?』
『あったかいところ』
『なにしたいの?』
『あったかくなりたい』
『そしておいしいごはんを たべたい』
『眠りたい』
「こんなに広いのに」
「あたしたち 誰にも見られてない」
「……ねぇ?」
「誰も」
「見てないよ?」
『初めて好きになった人は 姉・安奈の婚約者だった―――』
『とゆう チープでベタな設定で』
『私の恋は始める』
『森下吏加 16歳と1か月』
「南西の角部屋ですから 陽当たりは言うことないですね こちらがシステムキッチンになっておりまして」
「対面式なので明るくて使いやすいですし 食洗機も内蔵されております」
「まぁ お2人のうちは使うことも少ないかと思いますが そのうち家族が増えてきたりしますとね」
「これが便利なんですよ また」
「…」
「…」
「あ こちらもどうぞ ご覧下さい」
「ねえ 明雄?」
「うん?」
「人間やっぱり 沈む夕日より昇る朝日の方が 心にも体にも大事だと思うのよ」
「うん」
「だいたい西陽が当たると 眠くて眠くてもう だめなのよね 私」
「このシステムキッチンも すごすぎるね 食洗機が必要なほど 君が料理をするとは思えないし」
「料理はするかもしれないけど 私さっきから玄関の小ささが気になって」
「ああ僕は それより 上がり框が低すぎるのが嫌だなぁ」
「それにこの南向きの寝室 窓が大きすぎて ちょっとおちつかない感じじゃない?」
「そう 寝室は寝るだけなんだから北向きで かまわないんだ」
「それに 全体のわりに収納が少ないみたい」
「そうだねぇ でも 洗面所は広くていいねぇ 洗たく物も いっぱい干せるよ」
「あっ でも見て!」
「「シャンプードレッサー」」
「これって実は あんまり使わないのよ」
「だって どうせ髪の毛洗うなら パッとシャワーに入っちゃった方が 全部きれいになっていいんだもの ねぇ? ねぇ? 明雄も使わないよねぇ?」
「うん そーだねぇ」
「それにトイレが」
「鬼門だしね」
《ばんっ》
「……」
「……」
「……」
「……」
『“高くて手が出ない”って どうして素直に言えないんだろう』
「腹へったなぁ… 腹へんない?」
「あたし スパたべたい にんにくの ガ――きいてるやつ」
「あたしほら あそこがいーな こないだTVでやってた えーと なんてったっけ あ お金はないんだけど 私ー」
「吏加ぁ! あんた ずーずーしくない?」
「いーじゃん スパくらいー」
「そーだよねー うちでいっつも飲み食いしてくしねー」
「吏加っ」
「大体なんで 2人のスイートホーム♡を決めるのに 吏加がついてくんのー?」
「いーじゃん 家族なんだから――」
「家族なら何してもいーのー?」
「いーの」
「今の時代 女子高生は何しても許されるのよ」
「何それっ」
「吏加ちゃん」
「え?」
「ゆっていーかな」
「えあ」
「バぁ~カ。」
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