日下あき先生の連載作品「はやくしたいふたり」の最新話が読める マーガレット は、毎月5日と20日 に発売です
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もくじ
最終話 9巻 マーガレット 2022年24号
出版社 集英社/2022年11月18日 発売
53話 9巻 マーガレット 2022年23号
出版社 集英社/2022年11月5日 発売
52話 9巻 マーガレット 2022年22号
出版社 集英社/2022年10月20日 発売
メイドから母になりました 2022年3月3日まで1&2巻が無料
『私… 死んだの?』
『こんな気持ちのまま 私は死んでしまうの…?』
『やらなくちゃいけないことが…』
『あったのに…』
『私――――………』
「ふぅ… 王宮に来るのも久しぶりね」
「リリー嬢ちゃん!」
「あら 騎士団長様」
「帰ってきてそうそう悪いんだが「王家のメイド」に ちょっと話があるんだ」
「私に?」
『「王家のメイド」 ――彼女が派遣された先では すべての揉め事が解決する――』
『私は そう言われてる』
『あれは私が十三歳の時 ごく普通の平凡な女の子だった私は』
『父が護衛していた貴族のお嬢様の話し相手として 奉公することになった』
『…だけど』
『その屋敷が とんでもなくて…!』
(うぅ… 生臭い)
「お嬢様…」
(こんなに苦しそうなのに この家のメイドは何もしない)
(ひどい)
「身体の弱いお嬢様がいる場所で なんていうずさんさなんですか!」
「こんなの ご病気が悪化されるじゃないですかぁ!」
『いてもたってもいられず 徹底的に家事に励んだ』
『その結果 お嬢様は元気になり 王太子妃にまでなられた』
《私がこうして王太子様と出会えて幸せになれたのは》
《ひとりにリリーが私を献身的に支えてくれたおかげです》
『それ以来 高い評価をいただき 王家に目をつけられ』
『「王家のメイド」という特別な呼び名を与えられ』
『王太子夫婦に仕えるようになった』
『ただの使いっ走りのメイドなんだけど 両親も喜んでくれたし』
『私はとても充実している――』
「でも 嫁のもらい手はいるのかねぇ もう十八だっていうのに」
(結婚適齢期…)
『確かに そうなんだけど 私は実感が湧かないんだよね』
『――だって 私は転生して 日本人としての前世の記憶があるから――』
『前世の私は…』
『母を幼い頃に亡くし 忙しい父の代わりに家事をこなし 妹と弟の面倒を見てた』
『おかげさまで 女子高生とは思えないほど 所帯くさくて主婦みたいだったと思う』
『貧乏でも 家族四人仲睦まじく暮らしていたけど 私は… 事故で死んでしまった』
(前世を思い出すと さびしいけど 死んだことについては納得している)
『私は』
『この転生した世界で リリー・ルージャとして生きていくんだ―――…』
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