壱コトコ先生の連載作品「花に噛みぐせ」の最新話が読める「なかよし」は、毎月3日ごろに発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
8話 3巻 なかよし 2024年12月号
出版社 講談社/2024年11月1日 発売
転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ / 1&2巻 -今だけ無料-
2024年3月7日まで
『人質としてやってきた この国で』
「これからはここが君の生活の場だ」
「ヴィオラ姫」
『王子様に出会いました』
「お父さん……」
「朝ごはん 豪華だね……」
「今日は咲綾の合格発表だからな」
「試食もかねて作ってみたんだ さあどうぞ」
「いただきまーす♡」
ぱく
「おいしい……」
「トマトソースがさっぱりしてて でもコクがあって……」
「あっ! 隠し味にお味噌が入ってるでしょう」
「正解~~~」
「ちょっと~ さっさと食べちゃってね?」
「二代目を育ててるんだから……」
「そろそろお店の準備しないと」
「あたしも! そろそろ出ないと」
「いってきまーす」
『三宅 咲綾 18歳 両親は「アンジェリカ」という洋食店 兼 カフェを経営しています』
『私は今日 大好きな両親のお店を継ぐための 第一歩を――』
ドキ ドキ
『合格――!!』
『やった!』
『もしもし お母さん?」
「合格したよ!」
『ここでみっちり経営の勉強をして』
『あとは調理の専門学校も通って――』
『そのためにバイトして貯金もしてきたんだもん』
『頑張ろう――!!』
パッ
パァァァアア・・・・・
「う……うん……」
「ふあああ」
『……あれ……?』
『家の天井じゃない……?』
『それに このベッド…… ふかふか…』
がばっ
『何!? この手!?』
『小さくない!?』
『どういうこと……?』
「う」
「嘘でしょおおおおおお」
『――三宅 咲綾 18歳 ごく平凡な女子高生……だったはずが』
『目が覚めたら金髪美少女になっていた』
『私……じゃない』
『待って待って どういう事!?』
『昨日は大学の合格発表の帰りで……』
『最後に 覚えているのは 衝撃と 全身の痛み――』
『これって…… 生まれ変わった――とか!?』
「ヴィオラ様 ヴィオラ様?」
「――失礼しますね」
「妙な声が聞こえた気がしましたけれど……」
ぱちり☆
『そうだ…… 私の名前は ヴィオラ』
『三宅 咲綾じゃない』
「ごめんなさい ……ニイファ」
「なんでもないわ ……着替えを用意してもらえるかしら」
「かしこまりました」
「すぐに準備をいたしましょう」
『あの日私は 第一志望の大学に合格して』
『未来は明るかったはずなのに』
『きっと咲綾は死んだんだ……』
「どうかなさいましたか?」
「えっ」
「ごめんなさい ちょっとボーッとして……」
「出立前ですもの 無理もありませんわ」
「……」
? ?
『出立前……?』
「その前に陛下へご挨拶の準備を」
『お 思い出した』
『私』
『人質として この国を出るんだった――!!』
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