星屑アンティーク　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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「俺のシマで 勝手になにやってる」

『それが』

『私と彼の 異世界での出会いでした』

『乙女ゲームというものを知っているだろうか？』

『いわゆる 主人公が女性の恋愛ゲームの総称である』

『舞台も 現代の学園からファンタジーな世界まで 多岐にわたり』

『プレイヤーは 魅力的だが ひとくせもふたくせもある男性キャラクターと恋をすることになる』

『そう』

『時には恋路を邪魔する【悪役】キャラと戦いながら』

『――と まあ　　そんな乙女ゲーが大好きな「私」こと 愛川絵里は」

「やばい！ 遅刻遅刻！！」

「くそー！　　やっぱ徹夜でゲームなんかするんじゃなかったー！！」

「まぁでもちゃんと目当てのキャラは攻略できたし　　一晩かけた甲斐はあったってもん…――」

プァァ ァ

「え」

キィィィ…　ドンッ

『あっけなく その生涯に幕を下ろした』

『気がついたら』

（あれ？）

（私 いったい…）

サラ…

「ん？　　なんだ これ…　ブロンド？」

ぺた…

ぺた…

〈ひた…〉

「は？」

「はぁぁああ！！？」

「え？」

「夢？」

「なにこの豪華な部屋…」

ドンドンッ

「お嬢さま！　　エリスお嬢様！？」

「大丈夫ですか！？」

バンッ

『だ…　　誰！？』

「どうされたのですか？　　鳩が豆鉄砲をくらったような顔をして」

「え…いや その」

「エリスお嬢様っていうのは…　　私…のこと？」

「当たり前です！」

「貴女以外の誰が エリス・ウィッチエンドだというのです！」

「ほら学院に遅刻しますよ！　　着替えてください！」

「あ はい」

パタン

（エリス・ウィッチエンド……？）

（その名前 最近どこかで――）

ガチャ

「…あ」

『これは私が徹夜でクリアしたゲームの主人公が着ていた――』

『いや 主人公以外にも』

（思い出した）

《エリス・ウィッチエンド》

《王立セレスティア学院に通う 名門ウィッチエンド家のひとり娘》

《容姿端麗 王国の第一王子の許嫁でもある 非の打ち所のない彼女のゲーム内での役回りは》

《悪役令嬢》

「え…… ちょっと待って」

「まさか私…！」

『エリスになってる…！？』

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