ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M＋　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『この街が僕らの王国だった』

「やばっ」

「もうこんな時間だ　　あたし そろそろ行かないとっ」

「ばいばーい」

「典！」

「京ちゃん！」

「よ」

「何？」

「ちょうどよかった 今晩お前んち寄っていい？　　やっぱＤＶＤ早く見たいと思って」

「うん わかった！」

「？　　なんか急いでるの？」

「うんっ」

「あたし今から駅まで榛名迎えに行かなくちゃなんないんだ　　榛名の叔父さん 都合悪いらしくてさっ」

「ああ… 榛名か　　そういえば この町に戻って来るんだっけ」

「うん そう…」

「あ」

「えっと…」

「じゃ あたし急ぐから！」

『京ちゃんのカノジョさんよぉ』

『そんな怖いカオで にらまなくても』

『あたしはただの幼なじみですよ――だ！』

「とうっ」

『ここは山あいの煙突と川の町』

『よそから見れば きっと　　つまんなくて小さくて平凡な町』

『あたしだって そう思う』

『出会いだって少ないし　てか しれてるし』

『ここが嫌いなわけじゃないけど』

『このごろは この町の風景も　　煙突みたいに』

『灰色がかって見えてしまうよ』

（よかった 間に合ったぽい）

『榛名かぁ…』

（８年ぶりくらいか？　　あたしのこと覚えてるかな）

『たしか うちらより１コ下だったから　　今 中３だな』

（これムリヤリ ピースやらせたんだ）

『地元の中学生なら だいたい知ってるし』

（こんなかな）

『ま 見ればわか』

『！』

『おお―――っ 芸能人みたいだ――――！！』

『俳優とかかも はいゆ――！！』

『わかった ロケだロケ！！』

「…はい」

「うるせえな いちいち　　もう かけてくんなよ」

「…ハイハイ どーも　　バイバイ」

「！」

「よかった セ――フ」

「何すんだよ せっかく壊そうと思って投げたのに」

「えっ　　でも中の大事な記録とか だめになっちゃいますよっ」

「別にねえよ そんなもん」

「さっきの女 解約するつってたし　　もういらねんだよ それを」

「ヨケーなことを 典…」

「典て！ そりゃあたしは典だけど　　典………………へっ？」

「全然 変わんないね 桜田典」

「変わんなさすぎて びびった」

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