高山しのぶ先生の連載作品「花燭の白」の最新話が読める月刊コミックZERO-SUMは、毎月28日に発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
58話 9巻 Comicゼロサム 2024年12月号
出版社 一迅社/2024年10月28日 発売
ロマンス小説にトリップしたら侍女のはずが王太子殿下に溺愛されることになりました / 1巻 -今だけ無料-
2022年4月7日まで
「エリナ」
〔いいかい 宇野ちゃん〕
〔この魔法を解く鍵は 『真実の愛のキス』だ〕
『古より王家に伝わる『禁断の青い果実』 この世の全てを知る力を得る 知恵の実』
『ただし 口にする事が出来るのは 選ばれし者だけである』
「もうッ」
「どうするんですか これ」
「まぁまぁ落ち着いて」
「無理です」
「やよい先生」
「すごいね この姿なのに 俺ってわかるんだ」
『ああ もう』
(どうして こんな事になっちゃったの…!?)
『私は 宇野 瑛莉菜 26歳』
『栄樹社 第三書籍部 勤務 編集者として 今日も奮闘していたはず』
〈ピロン♪〉
(やよい先生)
〈『ウィルフレッド・ランスが死んだ』〉
「どういう事です!? やよい先生」
「…だーって」
「あいつ 言う事きかないし」
「嫌いなんだもん」
「…」
「そんな…」
「あいまいな理由で 次作のヒーローを殺さないで下さい」
「だーってー」
『これは 私が担当している やよい はる先生』
『こく見えて ロマンス小説のヒットメーカー』
「…わかんないんだよ」
「ヒロインは なんでこんな男を好きになったんだろう」
「優しいところ…とか」
「優しい ねェ」
「ダメですか?」
「いやぁ」
「女って」
「本当にそんな理由で 男を好きになるもんかな」
「!!」
「そもそも恋なんて理屈じゃないのにさ」
「惹かれる理由を簡単に説明 出来るなんて 逆に怪しいよ」
『そう言われると』
(返す言葉がないわ)
「まー仕方ないか」
「なにしろ」
「宇野ちゃんから聞ける恋バナは この悲しい失恋話だけだし?」
「~~」
「別に」
「それ以外にも ちゃんと恋愛してますから 私!!」
「その割に 誰とも長続きしてないじゃん」
「…コイツの事 まだそんなに好き?」
「…そんなんじゃありません」
『私の初恋は』
『本気の恋なんかないと 思い知らされただけのものだった』
「ただ一人の男(ひと)を なりふり構わず好きになるとか どうもしっくりこないですし」
「…」
「あっ もちろんロマンス小説の中でなら ありですよ」
「成程ね」
「稀斗が 君の事を危なっかしいって言ってたのが 少しわかるよ」
「稀斗って… 先生の弟さん?」
「YES(そ)」
『大手総合電機メーカーの法人営業部に勤めるエリートでイケメンと噂の』
「『この娘(こ)は』」
「『もっと自分を大切にした方がいい』」
「だーってさ 生意気な」
『つまり話したのね 人の失恋話を』
「あれ 宇野ちゃん どーしたの」
「~~…」
「…もう」
「私の事はいいので原稿を下さい」
『弟さんとは 一生顔合わせたくないなぁ』
「宇野ちゃんて 編集の鑑だよね」
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