塩の街（まんが）｜最新話27話【無料】ネタバレ

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

2022年3月8日まで

「は――」

「なんて立派な現場なの」

「あらあら 長瀬さん？　　あらあら そのバイク まだ現役なのねえ」

「こんちは！！ 元気でした？」

「あっついコーヒー持ってきたんで どうですか」

「Ｃテントに運んで」

「相変わらず なんでもカブで持ってくるわねェ――」

「スーパーカブ 働き者でしょ」

（よし！！）

「長瀬さん」

「コーヒー ありがとう」

「梶谷先生　　お安いご用です」

「温かいだけで ありがたいよ」

「研究室の備品は こういうとき使うのがキモです」

「カブで魔法瓶 運べても」

「まだオシャレとか そういうの ふっきれないか？」

「きれいなブーツを現場でドタ靴に履き替えて 手間だろ？」

「いいえ」

「都会っ子チャンなんで！！　　中央区在住なんで！！」

「楽におなりよ もうね いいよ 気にしなくて」

「します！！ ちょっとは！！」

「ああ 手と足が同時に…！！」

「センセ――　　一段落したら おねえさんたちのブロックに挨拶してきていいですか？」

「いいけど？ 終わるかな？」

「終わらせますよ まかせてくださいよー」

（苦労して民間に送り込んだ）

（声をかけたら）

（機嫌よく手伝いにきた）

「梶谷先生 長瀬さんて化研の職員さんじゃ……？」

「あ―― 大丈夫　　彼女 掘りモノ得意なんで」

「あなた 都会の研究所に勤めたんじゃないの？」

「インドア 飽きたんです」

「仕事熱心だから 出戻り大歓迎だけど」

「うふふ 出向出向　　データベース作りのお手伝いで」

「そんでもってなにかいいの出たら 一番に押さえるつもりっスよ」

「スパイか　　スパイやんか」

「はやくガラスの器 掘り当てて出世してよね」

「今んとこ なにか聞いてます？」

「そら言えん」

「生臭い話なら　　ここアウトレットモールとやらになるらしいよ」

「うわ～～～ 聞きたくなかった～～ それは～～」

「え？ ボウリング場と温泉ランドでしょ？」

『都会の研究所』は先生が紹介してくれた

「長瀬　　発掘でメシは食えねえけども〕

「おまえさんの整理整頓の腕前なら役に立つかも」

「これ オレの友人ね 助手ひとりほしいそうだよ　　勉強になると思うから行ってみ？」

「よろしく～～　　順番に覚えてね――」

（うわ―― 機材が立派）

（って 漆の分析！？　　ヤバイ あたし バケ学ヤバイ）

空調のきいたビルで 使いっパシリすること２年

「浦谷新田の第三次発掘調査 始まるって　　合同でしょ―― かなり大規模にやるんですね――」

「梶谷から声かかってるよ」

「行きます行きます」

「長瀬ちゃん 先行くわよ」

「！！」

（あれ　　もう終了？ 上がり？）

「お……お疲れ様です」

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