くまがい杏子さんの連載作品「東京§神狼」の最新話が読めるショウコミは、毎月5日と20日に発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
18話 4巻 Sho-Comi 2024年24号
出版社 小学館/2024年11月20日 発売
強制的に悪役令嬢にされていたのでまずはおかゆを食べようと思います。 / 1巻 -今だけ無料-
2023年11月7日まで
「呆れた」
「紅茶の淹れ方もままならないなんて」
「……申し訳ありません」
「ラビィお嬢様」
【悪役令嬢 ラビィ・ヒースフェン (16歳)】
「ネルラ 大丈夫?」
「わがまま令嬢に振り回されて あなたも苦労するわね」
「婚約者の前でもあの態度は酷過ぎるわ」
「でもラビィ様の事 ほっとけないわ 小さい頃からお世話になってるし」
【ラビィのメイド ネルラ(16歳)】
「本当にあなたって子は お人好しにも程があるわ」
「それにしてもラビィ様は公爵家の長女でありながら あんな横暴で非常識な令嬢に育つなんてね」
「引きこもりな上に見た目も骸骨みたいで ……あのギョロッとした目が恐ろしい」
「あれで王位継承者であるバルド王子の婚約者だなんて この国の行く末が心配になるわ」
「弟君のフェル様は」
「魔法学園の中等部代表を務めるほどの優秀な方なのに」
「少しよろしいでしょうか」
「あなたはバルド様の側近の……」
「どうぞ こちらへ」
「バルド様」
「お帰りになられたのでは」
「君が心配で」
「え……?」
「婚約者とはいえラビィのやった事は無礼であったと思う 私に免じて どうか許して欲しい」
「いえ 私がちゃんと紅茶を用意できなかったせいで…」
「君は優しいね」
「次の満月の夜に いつもの場所でまた」
『ネルラは公爵令嬢ラビィによって虐げられている』
『だが周りの優しい人達に励まされ 懸命に生きていた』
「お食事をお持ちしました お嬢様」
「ネ ネルラ……っ」
『でもそれは表向きの話――』
「今日も上手に出来たじゃない ラビィ」
「今回も素敵にわがまま放題のイカれたラビィ・ヒースフェンだったわ」
『本当に虐げられているのは』
『私のほう』
「お茶会があったのだから 今日の食事はお預けでいいわね」
「――っ!」
「バルド様 お帰りになる前に私に会ってくださったの 満月の夜にまたお会いできるのが楽しみだわ」
「ああ そうね」
「お水くらいなら許してあげる」
「いい顔ね ラビィ」
「ほかのメイドが噂していたわ」
「ネルラは天使のような心の美しい少女なんですって」
「笑えるわね」
「あなたの本性を みんなに教えてあげたいわ」
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