月のお気に召すまま【ネタバレ】最新話112話

「歩先輩さー、なんやかんやで俺は何もしてこないって思ってるでしょ」

「へ？」

「なに油断しちゃってんの？ そういえば付き合ってから全然 歩先輩に意地悪してなかった気がするわー」

「へ…？ え…、ちょ…っ、こここ こんな所で何してんの！？ 目を覚ませ 私だよ！？ 月が私にそんな気 起こすわけ…！！」

「むしろ歩先輩にしか起きないけど」

【第110話】「ちょ…っ 人が入ってきたら…」

「俺が未来占ってあげるよ。日花ちゃんの隣にはずっと俺がいるし、誰にも渡さないし、ずっと大好き。別れたりなんか…しねーし…」

《ぱっ》

「ごめんな、拗ねて意地悪した。それにいつか別れるなんて、思わせちゃってごめん」

なんで私…、好きな人にこんなこと言わせてるの…？

【第111話】「歩先輩っていつも騒がしいくせに 本当に辛かったりさみしいとき平気なふりするよね」

「…月だって さみしいなんて死んでも言わないって八雲くんに言ってたくせに…」

「言われなくても ずっと一緒にいるつもりだし。俺が先輩から離れてあげるわけないじゃん。俺が会いにいくから、歩先輩は大人しく待ってて下さい。受験がんばれ」

【第108話】「……歩先輩 目つぶって」

「え、もしかして何かくれるとか？《はっ》まさかまた脅かす気じゃ…！」

「余計なもの見なくていいんだよ。よそ見してるとこーゆー目にあいますよ。ってかマジで元気なんだけど、やっぱ元気ないふりして何か奢ってもらお～」

「元気なら奢らん！！ってゆーか月いつも急にキスするの心臓止まるからやめて！！！」

（私の勘違いか…？）

【第109話】「え？別に卒業しても会えるだろ」

「俺も来年 受験だし、歩先輩も大学1年は忙しくなるだろうし。そしたら あのときみたく、また会えなくなる気がして。ほんとは昔から嫌いなんだよ、文化祭。楽しければ楽しいほど、いなくなってほしくなくなるから。本当はさみしいなんて、死んでも言わないけど」

【第106話】「じゃあ、ずっと一緒に…」

「でも、卒業したらこんな風にいつも一緒にはいられないんだね。私にとって今日は高校生活 最後の夏だから、月と過ごしたかったんだ」

「……、卒業できなかったりして」

「怖いこと言うんじゃない！！！」

【第107話】「……あ…歩先輩、さっき巻先輩が言ったこと…」

「わかってるよ、どうせ月がスケベなことしたいのはグラドルの女の子とかでしょ。私のことはいつも色気ないとかお子ちゃまとか言うくせに！もう月、私以外の子見るの…禁止…！」

「あ～あ～、歩ちゃんがまた泥棒した～」

「何が！？」

「このハート泥棒め～」

「どういうこと！？」