ヤンキーに恋と育児はムズすぎる　最新話 / 12話

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『アナタは自分の影の存在を意識した事があるだろうか？』

『常に寄り添い付き纏う黒いその影という存在を――――…』

『あまりにその存在が希薄なせいで気付けていないのではないだろうか？』

『影の在るべき意味を…』

『あまりにその存在が近すぎて忘れてはいないだろうか？』

『影は我々の闇という事を』

「授業を始めるぞー」

「きりーつ　　礼―――」

「ちゃくせ――き」

「ん？」

「はァ～～～…　また二海堂はサボリあのぉ？」

「鈴野　　悪いけど二海堂 引っぱってきてくれない？」

「えﾞぇッ！？　またですか！？」

「～～～ったく　　何で私ばっかり…」

「委員長にでも頼めばいいのにっ」

「ちょっと　　あきら…」

ばん

「！」

「そんなトコで何やってんだ 綾(アヤ)？」

「アンタこそ何やってんのよ――ッ！！」

「君 歌ウマイねェ　　ウチのボーカルやらない？　ギターもうまいし」

「あ、　俺聴く方が好きなんで」

「しかも勧誘されてる！！？　メンバーじゃないんだ！？」

「そんなコトより　昶(アキラ)！！」

「アンタは教室に戻るのよ！！」

「なんで？」

「なんでじゃないわよ　サボリの常習犯を引っぱってこいって先生に言われた」

「ボソ…　余計なコトを…」

「なﾞっ！？　私だって風紀委員じゃなきゃこんなコト頼まれたってしたくないわよ！！！」

「あﾞ～～～ もうっ！！　何が楽しくて毎日毎日このバカの面倒見なきゃならないの―――！！」

「そりゃ大変だな。」

「お前が言うな」

「そこの３人！　ちゃんと機材片づけて教室に戻りなさいよ！」

「それから昶は 私と一緒に戻って勉学にいそしむのよ」

「なら　　俺は帰る」

「はぁ！！？　何でよ！？」

「だって俺　　授業受けるために学校来てるワケじゃねーし。」

「じゃあアンタは学校に何しに来てんのよ…っ！？」

「ヒマつぶしをな。」

「鬼の風紀委員 鈴野にああまでハッキリ言うとは――」

「なかなかできんぞ…」

「感心すんな！」

「ちょっと 昶！　　あんたまるで自分が勇者みたいに…」

「そうだ 勇者だ！！！」

パチパチパチパチパ

「称えんな！！！」

「うむ　俺は今から魔王(校長)を倒さねばならない」

「さらば村人達。」

「あﾞぁっ！！？　どんな　逃げ方だよ！」

「ちょ…っ　　待ちなさいよぉっ！！」

「昶ぁ！！！」

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