自分にはこんな学生時代があっただろうか、そうやって自分の学生時代について考えることができる漫画でした。
8巻は主人公である冴島翠が高校を卒業するまでのお話です。
私がこの8巻で一番うまくかけているなと思ったのは、翠や他の生徒会メンバーが将来に向けて歩き出したところです。
みんなずっとここにいたいと思っているけれど、それでも寂しさという思いも引き連れて成長しなければならないと戦っているところがとっても好きだし、作者である矢沢あい先生はキャラクターが語らずともそんな雰囲気が出せることがすごいなと感じました。
私はこの作品のキャラクターすべてに愛着があります。
しかし中でも1番主人公翠の親友である「まみりん」が一番好きです。
彼女は1巻では愛想もなく好きな人にもなかなか好きとは言えないキャラクターでした。
それが高校生活を通して彼女は多く成長していきます。
愛想も出て、ずっと好きだった人とは両思いになり、親友だってできるのです。
そして8巻ではずっと夢見ていた留学を決意します。
しかしそれを彼女は翠にずっと黙っていたのです。
でも彼女は翠に言います。
ずっと留学をすることを黙っていたのは「翠みたいな友だちはもうできないかもしれない。」「翠とずっと一緒にいたかった。」と言うのです。
その一言はとっても重い言葉で、それは友情を象徴する一言だなと思いました。
私はその一こまを見てから、自分にもそんな尊敬できて、ずっと一緒にいたいと思う友達がほしいと思ったのです。
まみりんは強い無敵な女性だなと思っていたのですが、
この8巻のシーンから誰よりも女性らしく、誰よりも友人を思っているとっても魅力的な女の子だなと思いました。
そこから私はずっと「まみりん」が憧れの女性になりました。
8巻の終盤で卒業式のシーンがあります。
そこで主人公の翠が答辞を読むんです。
この学校にきてよかったと最後に翠が言うと一目散に彼である晃のもとにかけより抱きつきます。
そんな安心できる相手がいるって本当に素晴らしいことだなと思いました。
疑うこともあったし、彼の弱いところを知っても彼を頼る翠は本当にすごいなと思ったし、これが永遠の愛というやつなのかもなと思ってしまいました。
翠ちゃんも「私は晃と出会うために生まれてきたって思ってもいい?」なんて言葉があります。
そんな人に出会えるのは幸せだろうなと感じたことがあります。
そして高校生なのに頼りがいのある須藤晃は本当にかっこいい!
今、草食男子が多いと言われている世の中の男性諸君には一度読んで晃のカッコよさをマネしてもらいたい、なんて思っちゃいます!