こどものおもちゃは主人公である倉田サナが成長していく物語です。
第6巻ではサナちゃんの環境が一変するんです。
以前まではお気楽な感じが多かった漫画の内容が結構シリアスになっていくんです。
サナちゃんは映画の撮影で携帯の電波も通じないような場所に5巻でいきます。
リンチにあったりするのですが、それでも彼女はずっと明るく笑うんです。
それも仕方ないことだと言わんばかりに笑う彼女はとっても強い子なんだとずっと思っていました。
けど、そんなサナちゃんの弱いところを6巻で知ることになります。
それは小学生時代から微妙な関係だった羽山のことを実は好きだったと自分で気づくんです。
私はこの自分の恋心に初めて気づくシーンが大好きです。
いつも強くて明るいサナちゃんが撮影もできなくなってしまうくらい弱ってしまうんです。
でも周囲の優しさに触れて、このままの関係でいてもいいと自分の中で彼女は整理をつけるんです。
私がこの漫画に出会ったのは小学生の時でした。
小学生の時にも色恋沙汰やいじめなど色々あって、それで弱い心になってしまう時があったんです。
その時にサナちゃんのように、この状況にどう立ち向かっていくのか、このままでもいいのかと考えたことがありました。
そうすると自分の中でもやもやしていた気持ちがすっきりしたことがあります。
サナちゃんさまさまだなと当時感じたことがあり、それからずっと好きなシーンです。
彼女は自分が強い訳ではなことを知っています。
それでも前を向かなければいけないという芯の強さを持っています。
それはとっても素敵だし、今でもそんなサナちゃんは私の中で憧れです。
撮影が終わりサナちゃんは久しぶりに学校に行くことになります。
羽山はサナちゃんの親友と付き合いを始めていたのです。
そして学校ではサナちゃんは俳優仲間と付き合っているという噂があり、みんながそのことを信じていました。
サナちゃんにとっては地獄だったと思います。
好きな人と親友を応援しながら、自分のことを誰も信じてくれていないなんて。
そんな学校でもサナちゃんは行きたくないと言いつつも頑張っていくんです。
彼女はやっぱり強いです。
もし私に子どもが生まれた時は、そんな強い心を持ってほしいと思っています。
でもそんなサナちゃんが心から安心できる場所って6巻の中ではあまりありません。
どうなってしまうの?と思う以上に、サナちゃんが休まる存在を作ってほしいと感じてしまいます。