富樫じゅん先生/クレハ先生の連載作品「鬼の花嫁」の最新話が読めるnoicomiは、毎月第2・4金曜日に発売です!
もくじ
35話 7巻 noicomi vol.131
出版社 スターツ出版/2024年11月8日 発売
辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する(コミック)|1巻が今だけ無料
2022年6月23日まで
『綺麗に手入れされた 植木の影』
『ここは私とフィルの 秘密の待ちあわせ場所』
「上手にできたわ」
『それに 本当のお母様に教えてもらった シロツメクサの花冠…』
(…… フィル 今日は遅いなぁ)
《ガサッ》
「!」
「フィ…」
《ザッ・・》
『大人の…』
『男の人…』
「すまん 邪魔したな ここはいつも誰もいないから 昼寝でもしようと思ったんだが」
「ねえ お兄さん!」
「お昼寝してもいいよ!」
「私ここでお友達を待っているんだけど 今日は来ないかもしれないの」
「お友達?」
「うん フィル… フィリップっていうの」
「ああ… 彼は今日は来ないよ 大きな式典がある」
「フィルを知ってるの?」
「もちろん 有名人だ」
「式典…お義父様が出席してるのと同じのかしら?」
「おとう様?」
「うん マオーニ伯爵」
「ああ… それなら一緒だろうな」
《じっ》
「なんだ? ジロジロ見て」
「あ ごめんなさい」
「お兄さんは… その式典に出ないの?」
「…出るさ」
「だがまだ行きたくない つまらない いざこざの勝利式典だ」
「なぜ俺がここに呼ばれたか分かるかい? 小さなレディ」
「「たくさん やっつけて よくできました」」
「だとさ」
『――それって どういうことかしら よく分からないけれど もしかしたら お兄さん本当は』
『たくさんやっつけたり なんてしたくなかったんじゃ――…』
「……では」
「ここで今 いざこざがなく 人々が平穏に過ごせているのは あなたのおかげね」
「私たちに平穏を与えてくれたことに感謝します」
「あなたに敬意を表して これを」
《ふわっ…》
「ありがとな 小さなレディ」
『長かった隣国との争いは 本国タイタリアの勝利をもって終結し』
『数年後―――』
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