春木さき先生の連載作品「初恋の幼なじみに婚活をジャマされます」の最新話が読める姉フレンドは、毎月1日に発売です!
もくじ
最終話 6巻 姉フレンド 91号
出版社 講談社/2024年5月1日 発売
王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました。そちらもどうぞお幸せに。 / 1巻 -今だけ無料-
2022年12月22日まで
「エルヴィラ」
「お前を聖女と認めるわけにはいかない!」
「エルヴィラ様が聖女ではなかった?」
「何かの間違いでは?」
「お前が育てていた『乙女の百合』は 偽物だった!」
「この偽聖女め!」
「……」
「伝説の『乙女の百合』――」
「真っ白に輝く花弁と 青い花粉を持つ この世に2つとない花」
「それを育て 咲かせることができるのは エルヴィラだけ 私を含めて みんなそう思っていた」
「しかし それこそがエルヴィラの計略だったのだ!」
「エルヴィラの百合は…」
「普通の白百合に色をつけただけだった!」
「そんなわけない!」
(お父様…)
「ルストロ公爵」
「今の態度は娘可愛さのあまりだと思って不問にしよう だが 事実は覆らない」
「なあ? 大神官殿」
「その通り」
「エルヴィラ様は聖女ではありませんでした」
「では誰が本当の聖女なのか?」
「ナタリア こちらへ」
「ナタリア?」
「あの男爵令嬢の?」
「はあい ナタリア ここにおりますぅ」
「おめでとう ナタリア あなたが聖女です」
「馬鹿な!」
「ナタリア」
「あなたが育てた百合が『乙女の百合』でした」
「ふざけ…ッ」
「よって 私とエルヴィラとの婚約は白紙に戻すことになる」
「……」
「承知しました」
「なッ」
「自分のしたことを認めるのだな?」
「仰せのままに わたくしが何を言っても 陛下はお気持ちを決められたご様子」
(やはり可愛げのない女だ)
(泣いてほしかったのでしょうか?)
「けれど これだけは申し上げます わたくしの育てた百合が『乙女の百合』です」
「見苦しいぞ!」
『証拠のあることではないけど…』
『あんな温度管理や肥料の配合に気を使う百合を』
『ナタリア様が育てられたとは到底考えられない…』
「お前が聖女だと思っていたからこそ婚約していたのだ! 偽聖女に用はない!」
「エルヴィラとの婚約を破棄し」
「正統な聖女であるナタリアと婚約することを ここに宣言する!」
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