ぜんぶ初恋のせいだ｜最新話2話【無料】ネタバレ

◇１巻まるまる無料◇ほぼ毎日更新◇

2024年3月14日まで

「罪人アリスティア・ラ・モニーク皇妃は嫉妬を理由に皇帝陛下殺害を企てた」どうしてこうなってしまったのだろうか。「従ってその者を廃妃とし、モニーク侯爵家の爵位と領地そして財産の没収および、皇族殺害未遂等の罪により…」私はどうしてここにいるの？私はただ「斬罪に処する」あなたを愛しただけなのに。「ハハッ、ハッ」私の生きる理由だったあなたにとって、私はただの邪魔者でしかなかったのね。「執行！」また生まれ変わったとしても二度とあなたを愛したり…し…

アリスティア・ラ・モニーク、皇帝のために生まれた女。皇帝の唯一の伴侶、帝国の花。それが私の名だった。

カスティーナ帝国３４代目皇帝、ルブリス・カマルディン・シャーナ・カスティーナの戴冠式が開かれた。「皇帝陛下万歳！！皇帝陛下万歳！！皇帝陛下万歳！！皇帝陛下万歳！！」「なんてお似合いなの！とてもお幸せそう！」「陛下も遂に后を迎えられたから帝国も安心ですわ！」

【皇后宮】「うわ～シルバーの髪なんて初めて見る！綺麗ね～！！名前はなんていうの？」「帝国の月 皇后陛下、アリスティア・ラ・モニークと申します」「アリスティアか～、ティアって呼んでもいい？同じ年頃の子がここにはいなくて寂しかったの！お友達になって！ティア！」「…光栄でございます皇后陛下」貴族は親しい間柄でしか名前で呼んだりしない。宮中マナーの教育を受けはじめてもう随分たつのに、まだそんなことも知らないなんて。「私は美優よろしくね！」「はい皇后陛下」「皇后陛下って堅すぎるよ～、楽に呼んで」あそこは私のいるべき場所だった。

千年の歴史を誇るカスティーナ帝国。３３代目皇帝ミルカン・ル・シャーナ・カスティーナは善政を敷き何もかもが完璧だったが、後継者がいないという致命的な欠点があった。そのことを心配する皇室の思いが届いたのか、遅くはなったものの唯一の血縁者である皇太子が誕生。その４年後には皇太子の伴侶が誕生するという神のお告げがあり、程なくしてモニーク侯爵家に女児が誕生する。侯爵家中、唯一開国に貢献したモニーク家の娘。彼女が皇后になるとみなが信じていた。時は流れ皇帝ミルカンが崩御し、皇太子ルブリスは３４代目皇帝に即位した。あとは彼女が皇后になるのみ。そんなとき事態は急転した。皇后の湖に神秘的な少女が現れたのだ。肩まで伸びた漆黒の髪と瞳を持つ、一風変わった容姿の少女…。異世界からやってきたこの少女の登場に神殿は動揺を隠せず、しばらくして神の告げし后はその少女であったと最終判断を下した。つまり神秘的な少女は皇后となり、生まれたときから次期皇后として育てられてきたモニーク家の娘は正妻ではなく側室、皇妃として迎えられた。

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